2015年01月15日

『 第7回 日本フリースクール大会 』



あけましておめでとうございます!(完全にお正月の気分は抜けましたが)

今年も参加してきました「日本フリースクール大会」・・・通称は「JDEC」です。
Japan Democratic Education Conference の略です。


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今年で7回目になりますが、フリースクール関係者、子ども・若者、保護者、教育関係者などが参加しています。

今回の特徴は、「国がフリースクール支援を検討しよう」という動きの中で、パネルディスカッションに現文部科学省フリースクール担当官の亀田徹さんも出席され、そこにはNHKの取材も入っていました。

にわかには信じがたいことでしたが、国は「フリースクール支援」に本腰を入れて検討していくとのことです。


国による支援が不登校の一部の子どものためのものでなく、全ての子どもの最善の利益につながることを願っています。

もう一つ、不登校に関係なくフリースクールを選択できる社会になることも!
そもそも、デモクラティック エデュケーション なのですから。


さて、今年の大会では、分科会「子ども中心の学び」のシンポジストとして私も参加してきました。(昨年も全体会、分科会でフリースクール三重シューレの活動を紹介させていただきました)

そして今回、全体会の「子ども・若者シンポジウム」にOBの「岡さとし」くんが参加しました。(参加ありがとうございます!)

この全体会は『フリースクールで育つとは 〜当事者の今、これからに学ぶ』というテーマで、2人のフリースクールOBと2人のフリースクール現役会員が自分の体験・考えを話されました。

いつもながら、当事者の言葉には説得力があります!

本当に心に響きます!!


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三重県の三重シューレで6年ともに過ごしてきた岡さとしくんと、東京で再会し、東京で行われるフリースクール大会の場で、お話を聞かせていただくことになるとは当時は全く想像できなかったことです。


人生は予測がつきません。予測して先回りしたがる大人が多いですが・・・


さとしくんは、三重シューレに中学一年から入会し、ゲーム、レース観戦、フライトシュミレーションゲーム、写真など興味を持ったことを次から次へとやる中で、中3の時にギターに出会います。
それから毎日、三重シューレでかなり長い時間、朝から帰りまでギターを弾いていました。

高校年齢になると、三重シューレに通いながら、連携している通信制代々木高校の学習を三重シューレで始めます。三重シューレで高校卒業資格を取得後は、東京のギターの専門学校に進学しました。

そして、20歳の時にGuitarMagazine Championship Vol6及びGIT Masters2012にてダブルグランプリを獲得します。


このシンポジウムでさとしくんは、「フリースクールではやらされていることがない」「・・・子どもを否定しない」と語っていたように、きっと自分の納得する時間を積み重ねてきたのだと感じました。

さらに、さとしくんは「これからやりたいことは今までの延長で、ソロのギタリストとして、世界に活動を広げていきたい」と話していました。


さとしくんがあの時、「否定されずに、次から次へと興味のあることに取り組んできたこと」がギターとの出会いにつながったようにも思いました。

もしかしたら「否定されずに次から次へと興味のあることに取り組める環境(邪魔されない人間関係)」があれば、ギターと出会うことは必然であり時間の問題だったのかも知れません。


ちなみに私は分科会で、これからも「子どもを信頼し、子どもの人生を邪魔しないこと」を大切にしていきたいと話をさせていただきました。



(いしやま)



posted by 三重シューレ at 15:40| Comment(0) | 不登校 フリースクール

2014年11月05日

『 今年も・・・みえ不登校フォーラム 』


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「みえ不登校フォーラム  ― 今とこれからの生活を考える ― 」が11月3日にアスト津で行われました。
今年で5回目になりますが、今までで一番多い150名以上のご参加者でした。

三重シューレは「みえ不登校支援ネットワーク」の事務局を担当しています。
ご参加者が事前予約をはるかに上回っていたために当日の資料が足りなくなりました。
誠に申し訳ありませんでした。来年度以降このようなことがないように準備したいと考えています。(今年資料がなかった方には、後日、送付させていただきます。)



このネットワークは、当事者と支援者の声・情報の循環、不登校に関する情報を当事者に届けることを目的にしています。
ネットワークには40以上の支援機関が民間と行政の枠を超えて参加しています。
不登校に関する情報は、随時更新してホームページにアップしています。
  ↓
http://www.mie-futoko.net/


フォーラムの特徴は、一部が不登校の当事者(経験者)が語り、二部は支援者(他に適当な表現が思いつきませんので・・・)のシンポジウムからなります。


今年の一部は三重シューレのOB(人前でお話しすることは初めてです)とOG(3年前に出演しています)が一人ずつ出演しました。

実は、毎年三重シューレの子どもやOB・OGは出演していますが、他の機関や団体に声をかけて出演者を募っています。

しかし、なかなか、出演者が見つからないという事情があります。
大勢の前で自分の不登校の経験を語るのは大きな勇気が必要でしょうし、心の中でどのように「不登校を整理」しているのかも課題になるかも知れません。
簡単に出演者が集まらないのは当然だとも思います。



お二人の話は、当時の思いを自分の言葉で記憶に刻んできた当事者以外に語ることのできない貴重なものであり、心にぐっと響きました。

「突然、学校に行くことが怖くなった・・・学校に行けない理由は自分でもわからなかった・・・周りの大人にその気持ちはうまく説明できなかった」

「学校に行けないことによる罪悪感を抱くこともできなかった・・・とにかく逃げたかった・・・今思えば不登校を決心していた」

「学校ではいつも人に合わせなければいけなかたった・・・フリースクールでは、ずっとしゃべっていたり、ずっと寝ている時もあった・・・それができてよかった」

「自分には2歳の子どもがいて・・・でも子育ての本は読まない・・・それにとらわれたら、こうしなければいけないと思って大変になるので・・・こどもはいろいろだから・・・」

う〜ん、納得です。


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その後の2部も好評でした。
2部は5人がシンポジストとして出演しました。(だいたい毎年こんな人数構成です)

人数が少ない方が一人一人の話をじっくり聞けるかなとも思いますが、いろいろな支援機関の話をまとまって聞ける機会になるので「よかった」との声が多いです。


今回のフォーラムのアンケートでも「貴重な当事者の声が聴けるフォーラムを継続して欲しい」と多くの声が寄せられています。


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出演前の楽屋で「緊張でお弁当が食べられない」と言っている?・・・OBと現役会員の子どもです!

来年、出てみたい人いませんか?



(いしやま)
posted by 三重シューレ at 15:23| Comment(0) | 不登校 フリースクール

2014年06月27日

『 当事者としての私 』 A


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(つづき)

私は自分の限界を超える経験をしてきましたが、それでも良かったこと、その経験から身についたこともあります。どんなに絶望的な状況でも、自分は生きてこられたし、これからも何とかやっていけるだろうという感覚を、身に着けることができたことです。それは私に特別なことではないと思います。だから私には、「不登校」というのはそんなに特別な状況とは思えなくなりました。そこが子どもたちと関わる中で、私の良かった点だと思います。私は「不登校」という言葉やその状態を、ほとんど意識せずに過ごしてきました。「かわいそう」と思ったことがありません。だからこそ、子どもたちと対等な関係を自然に作ることができたのだと思います。学校に行かなくても学べるし、遊べるし、友人も作れるし、自分自身であることができます。それは当たり前のことのように私には思えるのです。

学校で3年ほど働きましたが、全体的に見て「生徒も先生もしんどい状況」という印象を受けました。学校とはいったい誰のためにあるのだろうという素朴な疑問が出てきます。「社会にもまれても平気なように」という考えを時々聞きますが、私には本末転倒の歪んだ考え方のように聞こえます。「荘子」に、私の好きな話があります。「泉の水が涸れてしまったとき、魚たちは干上がった土の上に集まって、互いに湿った息を掛け濡らし合い、助け合うそうだ。それは美談のように見えるかもしれない。しかし大きな川や湖の中にいて、魚たちそれぞれが悠々と泳いでいる方が遥かによい」私たちは、美談を作るために苦しまなくてはならないことはないはずです。今、必要なのは息を濡らしあうことではなく、泉に十分な水を張ることではないでしょうか?

私の場合、高校を卒業した後の話になりますが良かったことの1つとして、両親と離れて過ごす時間をたっぷりと取れたことがあります。三重シューレの新しいキャッチコピーは「いっしょに生きる・『個』で育つ」です。その言葉のように、自分の「個」に向き合い、「個」としての自分から、自分自身、社会や世界、人生を眺めることができたということです。親や学校、社会の価値観に汚染されていない、私自身の思いで探し求め、作ってきた価値観です。大人になってから「あなたはもう、私の知っているあなたではないのね」と、母親に言われました。少し寂しそうな母親に、「きっとその通りだし、もう昔の自分には戻れないと思う」と私は答えました。こうやって文章にすると少し笑ってしまいそうですが、こんなドラマみたいな会話が本当にありました。

一方で、居心地は最悪でしたが、いつでも帰れる場所として実家があるというのは、ありがたいことでした。「いつでも帰れる」そして私にはできませんでしたが「安心して過ごせる」ということが、子どもにとって最も必要な家庭の役割で、その他は2番目3番目なのではないかと私は思います。特別な事情がない限り、あとは本人のほうで何とかできる(人に助けを求めることも含めて)と私には思われます。私は自分を取り戻すのに、10年近くの歳月を必要としました。もし私に安心できる居場所があったなら、そもそもあんな辛い経験をせずに済んだかもしれないし、たとえ経験していたとしても、そのための時間をずっと短縮することができただろうと思います。

三重シューレで子どもたちがそれぞれ育っていく中で、私もともに、私でいられる経験をさせていただきました。まさに「いっしょに生きる・『個』で育つ」時間を過ごさせていただきました。本当に幸せな10年間でした。私が人生の次の局面に向かうのも、この納得の時間があるからです。三重シューレは、子どもたちだけでなく、私にも必要な場所でした。

この10年間、関わってくれた子どもたち、スタッフのみなさん、保護者の方々、三重シューレを応援していただいた方々に、心より感謝いたします。ありがとうございました。


スタッフ 辻 忠雄
posted by 三重シューレ at 09:35| Comment(0) | 不登校 フリースクール